やまのこ保育園

惑星のようす

"2023HATAKE始動"

2023.06.01
2023HATAKE始動

Text : Chikako Onodera

昨年に引き続きHATAKEの活動が始動しました。今年は4月1日より保護者の方と一緒に草むしりや土おこし、馬糞や堆肥を入れ込み土を耕し、畝を作り、種を撒きました。

畑の契約がスタートし、始動し始めたのが2022年8月。この4月で8ヶ月目となりました。ようやく畑らしくなってきたように感じていますが、ここまで来るにあたっていろんな出来事がありました。

 

昨年度までの経緯

2022年7月、お借りしたい土地の持ち主さんがわからず、コンタクトを取る手段として考えた案が旗を作って持ち主さんからの連絡を待とう!ということでした。早速、Sくん、Kくん、彩恵子さんと旗を作り、連絡を待ちました。すると旗を立ててから数日後に連絡がきたことに感動し、無事、畑をお借りすることもでき、保護者の方々や子どもたちと一緒にいざ開墾!という前日に降り続いた雨の影響で、大きな水たまりがあることに気づきました。

開墾前日の夕方に大きな水たまりの水を抜くため千尋さんと土をかき上げ、水の通路を作りました。畑はドロドロで、まるで田んぼの中にいるような状態で足が抜けなくなりながら「本当にこの状態で畑はできるのか、、?」と不安な気持ちを抱きつつ日が暮れるまで水抜き作業をしましたが、水が抜ききれず開墾初日を迎えました。

まだまだドロドロ状態の畑を見た保護者の方からは、「やりがいがありますね〜!」とポジティブな言葉をいただき、水の通路作りと堆肥のすき込み作業、畝作り・植え付けとなんとか畑の形が完成しました。野菜はブロッコリーやキャベツ、かぶ、大麦、白菜、カリフラワー、ごぼうを植えました。

収穫時には、子どもたちが野菜を入れるカゴや袋を持ってブロッコリーやキャベツを収穫し、茹でた野菜にやまのこ味噌をつけて食べました。自分たちで育て収穫した野菜は格別だったのか、あっという間になくなりました。

芽が出ない野菜もありましたが、キャベツはびっくりするくらい大きく育ち、顔よりも大きいサイズのものが収穫できました。

今年の春、2023年度のHATAKEが始動

お借りしたHATAKEで春の活動は初めてですが、3週間にわたり、子ども・保護者・保育者と交わりながら、草むしりや肥料のすき込み、畝作り、種まきを行いました。4月1日は暖かい日となり、畑作業を行うのには暑さもありながら土がかたく、草むしり作業は草の根もしっかり張ってあり一苦労でした。ですが、たくさんのご家庭が参加してくださり、今年も美味しい野菜ができるように頑張ろうと感じながら、みなさんとお話ししながら作業することに喜びと昨年に植えたごぼうの芽が出ていて収穫できる期待を持ちながら草むしりを行いました。

4月8日は朝から土砂降りで雨による寒さもあり、天候も不安定で時には風が強く吹くこともあり、雨で濡れた土と堆肥のすき込み作業は体への負担も大きく疲労がたまりやすい状態でした。そんな中で朝から参加していた子どもたちのエネルギーは天候にも左右されることなく作業をしていました。Yくんは大きな鍬を自分の頭の上まで振り上げ、土と肥料が混ざるようにすき込みを行う姿はとても頼もしく心強く感じました。

作業する中で体力の消耗も激しくなり、畑の近くにある団子屋さんに団子を買いに行こう!という話になり、Kちゃん(Yくんのお姉さん)と彩恵子さんがそれぞれ団子の種類の聞き取りを行い、団子を購入しに行ってくれました。体には疲労感がたまっていましたが子どもや保護者の方も美味しそうに食べている姿や団子の甘さが体に染み渡りいつも以上に美味しく感じました。

この1日を振り返って見ると、活動を続けるにつれ大雨から曇りへと代わり、天候が味方してくれているような嬉しい気持ちとたくさんの方々の協力あってHATAKE活動が進んでいることに感謝の気持ちでいっぱいでした。

 

やまのこにjoinして畑を通じていろんな方との出会い、今まで経験したことのない畑仕事や苦労も感じました。良い思い出もありますが、これからもたくさんの疑問や苦労があると思います。 私の幼少期の話になるのですが、祖父母と一緒に畑に行き、地域の方とのコミュニケーションを取ることが頻繁にありました。挨拶から作物の話、それ以上の話まで、祖父母と地域の方との話を畑の中で聞くのが子どもの頃の日常としてありました。

また、自宅の畑にはビニールハウスの骨組みがそのまま残っている状態で、骨組みの鉄パイプに登ったり、上から見下ろしてみたり、土や野菜と触れ、匂いを嗅いだり、畑はいろんな事を感じられる場所でもあり、遊べる場所でした。現在では挨拶をできる地域環境も少なくなってきましたが、畑を通して子どもも大人もフラットにコミュニケーションが取れる環境、繋がり合えるコミュニティの場として力を注いでいきたいと思います。

まだまだHATAKEの活動として動いていく中で課題は多くありますが、これからも皆さまのお力を借りて活動を続けて行きたいと思います。そして、探究心を忘れず、たくさんの学びがあるHATAKEの活動を子どもたちや地域の方とのふれあいを大切にして楽しみたいです。

今後もよろしくお願いします!

HATAKE仕事の後には「ざっくばらんなおはなしかい」。傍らではサイズアウトの服を持ち寄り、おさがり子ども服の交換会「ぐるぐる」も開催。皆で育てていただいている畑から始まるコミュニティです。

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