やまのこ保育園

惑星のようす

"オープンデイ特集[3]問いを追いかけて見て。あれはなんだったろう?

2019.11.01
オープンデイ特集[3]問いを追いかけて見て。あれはなんだったろう? – 心を傾ける時間

オープンデイ特集[1]でご紹介したやまのこオープンデイと同時開催された企画展「アクション・リサーチ 変容する私たち展」。オープンデイ特集[2]以降は「問いを追いかけてみて。あれはなんだったろう?」と題し、子どもたちとの日常から起きてきた「問い」を 3 ヶ月にわたって追いかけ、記録にまとめるという経験を通して、私たちに起きたことを個々の視点で展示ごとにふりかえります。


Text : Riho Yamazaki

子どもたちの誰かのためにという思いはどこから生まれてくるのだろうか。そんな問いからこごみ組は動き出しました。
子どもたちは、ズボンの履き方を伝えたり、励ましたり、自分の獲得した言葉をありったけ使いながら目の前の人たちとコミュニケーションを取っています。そんな子どもたちの言葉をボイスレコーダーで集めてみました。
相手に伝わるように、自分の知っている語彙を一つひとつ選びながら言葉にしていきます。ボイスレコーダーで子どもたちの言葉を拾っているうちに自分の寄り添い方やその場にいるときの姿勢が変化してきていることに気づきました。大人としてどのように子どもたちの言葉を広げようか、繋げようかという意識が強く働いていた自分がいたのです。子どもたちの声に耳をすませられるようになると、何とかしよう拾おうという気持ちが弱まり、自分の中に子どもたちの言葉が入ってくるようになりました。言葉が入ってきたことで、一歩引いて子どもたちのやりとりを聞けるようになり、大人が介入しなくてもこんなにも素敵な世界が広がっているということを改めて感じました。
子どもたちの中で助け合うことは、ただ手伝いたいから手伝うというとてもシンプルな行為関わりです。ただ目の前の人、近くの人たちを助けたいから助けています。自分が行ったように相手に手伝うことを返して欲しいといった見返りを求めるのではなく、自分のニーズを満たしたら相手のニーズも満たされたという相互の関係なのだと思います。誰かのために何かするということは自分がしてもらった心地良さからなのか、大人が考えるよりももっとシンプルな思いから出てくる感情なのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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