2019.11.01
オープンデイ特集[5]-問いを追いかけて見て。あれはなんだったろう? – 身体の地図をつくる
Text : Midori Tsujimura
うるい組(0歳児クラス)では「手足の動きが全身の発達にどのように影響するか」という問いが生まれ、体の動きに焦点をあて記録をとり続けました。
シェルハブ・メソッドの西海石みかささんに、子どもたちのどんな動きに注目したらよいかアドバイスをいただき、寝ている状態からハイハイをし立っていく過程の中で骨盤の動き、肩甲骨が前にだせるかが体の全身の動きに影響してくるということをお聞きし、骨盤(骨盤は傾いているか)と肩甲骨の動き(腕をのばすと肩甲骨は動くのか)、今の動きがずりばいに生かされるのかなどを考え記録しました。
1 週間分のMちゃんの写真とその日のMちゃんの動きと問いをとりためて西海石さんにメールでお送りし、お返事をいただくやりとりを約 1 か月間おこなってみて、Mちゃんは這っている状態からハイハイできるまでの状態になり、ひとつひとつの体の動きが全身につながっていくことがわかりました。体の動きを文章化することは難しく時間がかかりましたがとても勉強になりました。 記録をとっていくことは、Yさんと私のそれぞれの視点が違うことでまた別の見方ができ、お互いの視点を重ねていくことで大きくなっていったと思います。そして、発達とは?という新たな問いが私の中で生まれました。人間が生まれて老いていく生涯をかけての変化、人同士の混じり合いでの変化全てが発達と今の私は思っていますが、もっと深く考えたいです。Mちゃんの姿を追い、Mちゃんの世界がどんどん広がっていくことをみつめ、からだの地図が鮮明にできていく、その傍らにいるということがわたしたちの喜びです。Mちゃんが正座をしてとびっきりの笑顔でほほえむ写真があります。私はあの時の感動を忘れないと思います。
RELATED