2021.03.01
Under The Sea Project
1.はじまり
1.はじまり
2.ダンサーズチームのプロセス →more
3.クリエーターズチームのプロセス →more
4.アクターズチームのプロセス →more
5.三つのチームがミーツする! →more
Text : Saeko Imai
1.はじまり
2020年夏に私は海の近くに引っ越しました。徒歩圏内の海によく通ったのですが、海水があまりにも綺麗で心を奪われました。何かすごく美しいものに触れると人間は言葉を失うものです。その後気温も上がり、ゴーグルをつけながら海に入ると、海底には光がさして魚たちが泳ぎ、美しくも怖い、とても素敵な世界でした。私は今まで以上に海が好きになり、海の中に入ることが大好きになりました。
「好き」をすると理屈なしに心は「楽しい」と感じます。この海に対する「好き」という思い(インプット)を何かしらの形で子どもたちと紡いでいきたい(アウトプット)、と思って始まったのがこのプロジェクトでした。
ちょうどやまのこでの日々で、子どもたちは歌って踊りたいけれど、なんだか恥ずかしそうに遠慮する傾向があり、生活の中でもっと表現を楽しめたらと感じました。同時に『プリンセス』や『ホテル(ウー)マン』になりきるなど「自分とは違う何かになる」という遊びが発展中でもあったのでこれはチャンスだと感じ、そうだ!ミュージカルを作ろう!という発想が舞い降りてきました。音楽に合わせて体を動かすことは何よりも楽しいことですし、ミュージカルは「好き」を探求できる余地がたくさんあると感じました。そして、このプロジェクトで使う歌はディズニー映画Little Mermaidの中のUnder the Seaと決めていました。ビートがとても軽快で、まさに求めていた「楽しい!」という気分になれるからです。
しかし、誰もが演劇をしたいとは限りませんし、一つのミュージカルは役者だけでは成り立ちません。それぞれの「好き」が探求しやすいように、ダンサーズチーム(踊る)、クリエイターズチーム(作る)、アクターズチーム(演じる)にわかれました。そして、自分にあう表現法を見つける時間をたくさん取れるように最初の4回の練習はチームの間を行ったり来たりしていいように設定しました。最初から自分がしたいことはこれ!という子もいましたが、しばらく悩んで行ったり来たりする子もいました。
さあ本番まで1ヶ月!練習の始まりです。ここから各チームの担当者からの探求プロセスをご紹介します。
まずは大人が自作のミュージカルを発表しました。お手本がないとイメージが湧きにくいと思ったからです。