2021.03.01
Under The Sea Project
2.ダンサーズチームのプロセス
1.はじまり →more
2.ダンサーズチームのプロセス
3.クリエーターズチームのプロセス →more
4.アクターズチームのプロセス →more
5.三つのチームがミーツする! →more
Text:Chihiro Taniguchi
2.ダンサーズチームのプロセス
一番初めにチーム分けをした時に集まったのは5人でした。もっと集まるかと思いましたが、こじんまりとしたチームということが効果的に作用しました。話し合いのテンポが軽快で、アイデアが出て発展していくスピードが早く、チームとしてのまとまりが初回から感じられました。
海ってどんな生き物がいるの?という投げかけから出てきたのは、魚!たこ!カニ!サメ!貝!サメ!クラゲ!などなど。子どもたちの脳内は海の世界でいっぱいのようでした。出てきた海のイメージから踊りを作ってみよう!と提案すると積極的なMちゃんが様々なアイデアを出し、Mちゃんに刺激されアイデアを重ねるEちゃん、一生懸命に話を聞いて参加するKAくん、踊るのは恥ずかしいけどチャレンジしたい気持ちで揺れ動いていたSちゃん、場を仕切るKIちゃん。海の中を想像して自分たちで踊りを作っていくという共通の目的だけを持ち、それぞれは少しずつ違う姿勢でその場に集っていました。そして絶妙なバランス感で場が保たれ、チーム感が強くなっていくような感じがしました。
ほとんどの踊りは子どもたちが出した海のイメージから実際に動きをやってみて決めてみました。『初めは隠れて音楽が聞こえたら出ていくのはどう?』『ここは3人組にする?』『ぶつかって倒れてみる?』など具体的な演出まで子どもたちのアイデア。どのパートでこの振り付けを組み込むかなど少々複雑なところは大人がサポートしました。
音楽を流しながら練習を重ねていくと、クリエイターズやアクターズチームの人たちの視線が集まりました。楽しそうに踊るダンサーズを見ると、身体がウズウズする人や、気になっているが恥ずかしく、葛藤する人もいたと思います。練習3回目あたりから、クリエイターズやアクターズの人の中でもダンサーズに入りたい人たちが出てきて、ダンサーズの先人たちが意気込んで完成した踊りをレクチャーする姿が見れました。子どもたち同士でニーズが満たされ合っている様子でした。
最終的には、ダンサーズの輪は10人にまで広がり、大きなチームで踊りを完成させました。後半のフリースタイルのダンスでは、個性が出る見どころとなり、表現することの素晴らしさを見せてくれて溢れ出す感情を自然に体を通してアウトプットしている子どもたちを見て、力強さと美しさを受け取れました。