2018.10.23
落花生からピーナッツバター
Text : Chihiro Taniguchi
7月に苗を植えてから早三ヶ月、夏は黄色いお花で私たちを楽しませてくれた落花生がいよいよ収穫の時期になり、やまのこhomeまで出かけました。スコップで少し掘ると土の中から顔をのぞかせる大粒の落花生に大興奮のあけび組さんたち。一粒取り出すごとに、『みてみて〜!』宝物を掘り起こしたかのような笑顔で報告に来ます。自分で取った分を手のひらいっぱいに掴んで大事そうに運んでいました。
みんなで力を合わせて苗ごと引っ張ってみると、根っこにぶら下がっているたくさんの落花生をみて歓声が上がります。掘り進めていくと、昆虫の幼虫やミミズが登場しました。ちょうどそのタイミングで土の中から落花生の殻だけが出てきて、『幼虫たちが食べたのかな〜?』と想像を膨らませていました。
収穫したばかりの生のピーナッツをその場でたべてみることに。渋い顔をする子・もう一粒食べたいと言う子・無言で神妙な表情をする子、様々な反応でした。
収穫後、熟成して甘みを出すために一週間天日干しをしました。(一週間の間に少しずつ数が減っていったような気が…)
そしていよいよピーナッツバターづくりの日がやってきました!
殻を剥いた落花生を鍋で煎ります。保育室中に香ばしい匂いが漂います。
鍋の周りに自然と輪ができて『ぼくがやる!』『わたしがやる!』と声も大きくなります。交代で鍋に入れたり菜箸でかき混ぜたり、塩をふりかけたりして煎り上がったピーナッツを見て『たべたーい!』と素直な声が出ていました。
この後、薄皮を剥いていく作業の中でついつい味見をしてしまうあげび組の子どもたち。『まだ食べないでー』と言ってもなかなか止まりません。スタートから比べて、とうとう3分の1くらいの量になってしまったピーナッツを菜種油とてんさい糖と共にフードプロセッサーにかけます。フードプロセッサーのボタンに、みんなの手を重ねて『せーの』で力を加えます。しばらくして蓋を開けてみると中の様子が変わっていて、少し驚いたような反応をする子も。味見をして『油をもう少し入れて見よう!』『これくらいかな〜?』『もっとじゃない?』などと口々に感想を言い合いながら、味見を5〜6回繰り返し、みんなが納得いくピーナッツバターが完成しました。
この日のおやつの時間に合わせてKちゃんのお母様がパン生地を作ってきてくれました。まんまるの生地を見て目を輝かせ、目の前で焼いてくれる様子に笑顔が止まりません。保育室内には、たちまちパンのいい匂いでいっぱい。子どもたちは、一つひとつ焼き色が違うパンを慎重に選んでお皿に乗せ、自分でピーナッツバターをぬりました。待ちに待ったピーナッツバターとパンのハーモニーに自然と笑顔がこぼれます。「もっと食べたい!」とおかわり希望者が続々と。お皿に残っていたピーナッツバターまできれいになめて、すっかりおいしくいただきました!